卵をやめる
肉と同様に、卵も控えたほうがよい。
理由は肉と同じ。さらに卵は肉よりも高カロリーであるのを知っておくべきだろう。
とにかく頭を切り換えねばならないのは、動物性食品はゼイタク品にすぎず、食べなければ生きていけないものではないということだ。
「牛や豚、鶏を殺すのはイヤだから、肉は食べない。でも牛乳や卵なら、動物を殺すことにはならないから食べよう」 という考え方がある。私もそうだった。1日2食にし、肉は食べることはめっきり減った。でも子供のころから親しんできた洋菓子は恋しい。洋菓子には牛乳と卵が使われている。食べないほうがよいのだろう。とはいえ、なにも動物を殺しているわけではないのだから。そう思って、菜食にしたのはよいが、お菓子が止まらなくなった時期があった。
それにブレーキがかかったのは、ひとつには、養鶏場を見たことが挙げられる。
前後にも左右にも身動きできないオリに鶏が入れられ、頭だけを外に出し、真下に備えてあるエサ箱にクチバシを突っこんでいる。1日に2回排卵させるため、夜にも電気がつけられ真昼のようになる。ひと思いに殺したほうが、まだましではないだろうか、と考えこんでしまったのだ。
卵も、いちばんよいのは食べないことである。
ただ、卵がダメとなると料理の幅があまりにも狭くなる。とくに子供のいる家庭では困るだろう。
そこで食べるなら、どんなところで飼育されているニワトリなのかを調べたうえで、幸せに生きているニワトリから、その幸せのおこぼれとしてありがたく卵を頂戴する、という姿勢につとめてはどうか。
